ツタンカーメンのエピソード

ツタンカーメンの生涯の際立った事柄椅子に座るツタンカーメンと彼を右手で触れて立つアンケセナーメンが描かれた黄金の玉座の背凭れ

Gilded throne of the ancient Egyptian king Tutankhamun by Djehouty / CC BY-SA

ツタンカーメンは9歳頃に古代エジプトのファラオに即位し、19歳頃に亡くなった少年王。アテン信仰を廃止し、伝統的なアメン信仰を復活させる宗教改革により、アマルナ時代の終焉を導いた。又、彼の墓は黄金のマスクなどの豪華な副葬品が発見されたことから世界的なセンセーションを巻き起こすものとなった。

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アクエンアテンの子として出生紀元前1341年頃のエピソードツタンカーメンはアクエンアテン／アメンホテプ4世とアメンホテプ3世王女（若い方の淑女）の息子として生まれた。幼くしてファラオに即位紀元前1332年頃のエピソードツタンカーメンは8歳か9歳でファラオのスメンクカーラーかネフェルネフェルウアテンの死に伴って古代エジプトの第18王朝の新しいファラオとなるが、幼いために政治的な実権は宰相アイと将軍ホルエムヘブが握ることになった。アメン神への信仰を復活させた紀元前1332年から1328年頃（治世4年目）までのエピソードツタンカーメンは元のトゥトアンクアテンからトゥトアンクアメン（ツタンカーメン：アメン神の生ける似姿）に改名した。妻の名も元のアンケセンパーテンからアンケセナーメン（アメン神によって生きる者）とされた。そして前代のアテン神への信仰（一神教）を廃止して伝統的なアメン神を中心とした神々への信仰（多神教）を復活させた。さらに古代エジプトの首都もアケトアテンからメンフィスへ移しもした。ツタンカーメンは国の信仰を元に戻すことによって混乱を収めたと考えられている。判然としない死の詳細紀元前1323年頃のエピソードツタンカーメンは亡くなった。死因の詳細は不明で、様々な説が挙げられているが、二十一世紀以降のミイラの科学調査などによると先天的な虚弱体質と左脚の大腿骨の骨折やマラリア感染が重視されることが多い。未盗掘の墓の発見1922年のエピソードツタンカーメンの墓はエジプトの王家の谷にあるKV62号墓で、エジプト考古学者のハワード・カーターによって11月4日に発見された。墓は10メートル四方の小さな空間だったが、未盗掘だったため、ツタンカーメンのミイラや黄金のマスクなどの貴重な遺物が残されていた。これらはツタンカーメンの治世や当時のエジプトについての貴重な情報を提供している。